〜徳島県春人参播種の説明〜(にんじんの種まきの仕方)
徳島県の春人参の種まき作業も順調に進み、後半戦へ突入!
という記事を書こうと思っていたら、
ブログの調子が悪くなり、
あっという間にほとんどの農家さんで種まき作業が終わってしまいました😅(12月中旬時点)
で、今回は種まきの手順を通して、その雰囲気を紹介していきたいと思います。
まずは種まきをする何日か前にプラソイラDXやディスクロータリー、普通のロータリーなどを使い あら起こしをします。
にんじんは繊細な野菜ですので、水分が多いのを嫌い、土を乾燥させなければいけません。
しかし乾きすぎは禁物です。
その後はひたすらロータリーで耕耘です。
トラクターの車速を1キロ以下、0.7キロくらいのスピードで何回も何回も耕耘します。
理由は🥕の肌を艶やかに、形もにんじんらしい形を作るために、土の粒を小さく小さくしていきます。(それをこちらでは、“土をこなす”とか“土がこなれる”と言っています。)
同時にロータリーの尾輪をあげ、なるべく深く耕します。
にんじんは土の下に伸びるのでなるべく深く耕し、育ちやすくする のに加え、ビニールハウスを作る時にも役立ちます。
そしていよいよ種まきです。
縄を使い畑に線をつけ、播種機の付いたトラクターが入れるようにします。
ビニールハウスをするのもあり、まっすぐな畝を作らなければいけません。
線の引き方も、
1本の基準線だけをひき、あとの線はトラクターのマーカーでつける人もいれば、
畑1面に基準線を引く人もいます。
そしてついに、種まきです。
前回の投稿で紹介した徳島県オリジナルの整形ロータリーを使い種まきをしていきます。
播種始動!! 〜変わった機械紹介〜 - mycarrotdiary
このような整形ロータリーはクボタだけでなくヤンマー、イセキも同じようなのがあり、
今では8、9割の方が使用しています。
また播種と同時に、ユニフォーム、ダイアジノン等の消毒も散布しています。
(ユニフォームは播種前に別で散布することが多くなってきました。散布した後、数回耕すことで土に馴染み、効果があがるようです。)
徳島県西部の鴨島町周辺では、ベトコンと呼ばれているビニールハウスを使用しないことが多く、播種機が少し異なります。
その様子を撮影させて頂きました!⬇️
そしてその次に、これも前回の投稿で紹介した“ホールディガー”という機械を使いパイプを建てていきます。
しかしホールディガーが使えない場所もあるので、その場合は手持ちのドリルを使い、穴を空けます。昔は 足で踏むタイプでしたが、エンジン式に変わり、最近では電動モデルが出てきています。
そしていよいよビニールをかけていきます。
たるみなくビシッと貼らないといけないので
職人技です!
風の強い日だと、ほんとに大変です。
晴れや雨だけでなく、天気予報では風情報にも警戒しながら作業を進めていきます。
ビニールをかけると、飛んでいかないようにスコップや くわ を使い土を置いていきます。
その後、管理機やテーラーを使い、さらに土をかける と共に、溝を作り排水対策をします。
冒頭にも述べましたが、にんじんは水に敏感なので、排水対策は重要です!
そしてビニールにかけた土を足で踏みます。
(踏まない時もありますが……)
こうすることで、よりビニールが飛ばなくなります。
そして落ちた土をすくい上げ、水が流れやすくし、排水を排水口に繋げます。
最後にビニールに穴を空け、ここから動噴の先を入れて除草剤の散布をします。
除草剤はビニールハウスの中で充満することにより、より効き目が増すとか。
とりあえず、これで種まき作業は終了です。
徳島では特有のビニールハウス栽培をしているので、作業も変わったところがあると思います。
そういうところが、また面白い所だと思っているので、今回紹介させていただきました。
単なる紹介ではありますが、家庭菜園でにんじんを作る時にも活用したりできると思いますので、参考になれば幸いです。
YouTubeの方にわかりやすい動画がアップされているので、掲載しておきます!
20191016百パーセント生ジュース美味しい春人参の日本一産地で種まき始まる徳島県藍住町の藍園人参部会青年部の畑 - YouTube
※今回写真の提供をしてくださった方々、ほんとにありがとうございました。