独り言

※これは単なる僕の独り言です。

 

徳島県板野郡藍住町は、徳島県特有のにんじん栽培が最初に行われた地で、それが続いて60年あまり。凄い伝統のある産地だ。

 

10月に入ると春にんじんの播種が始まり、同時に   にんじんを育てる為のトンネル(ビニールハウス)が設置されるんやけど、畑一面にビニールハウスが設置されとる景色は絶景だ。

 

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でもその風景も年々減少している……

 

その理由は宅地化。どうも藍住町は日本でも数少ない宅地化に制限が全くかかっていない場所らしい。

 

藍住町ゆめタウンをはじめ、ホームセンター、電気屋、コンビニ、スーパーなど、なんでも揃っていて、人が住むにはホンマに便利な町だ。

でもそのせいで、田畑がドンドン失われているっていう反対面の話も知ってもらいたい。

 

僕がどうしてここまで「藍住、藍住」と言うかというと、先でも言ったが徳島県特有の春人参栽培方法は藍住町から始まった。そしてそれが発展し、徳島中に広まり、今では

徳島県は、春人参出荷量日本一を誇る。

僕は先人の知恵の詰まった栽培方法で、これだけ大きな産地になったことは本当に凄いことだと思っている。

 

また、藍住町がにんじん栽培に適している理由は、1つに昔、吉野川が氾濫しヨクドが堆積したからだ、とよく聞く。

(その他周辺の地域も、同様に産地)

その土はにんじんの発芽に必要な水分や、成長する時に必要な肥料をしっかりと保ってくれる

 

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そんな田畑を先人は大切にしてきた。それはもちろん今の農家さんも同じだ。大げさに言えば、今僕達が野菜や米などを食べれるのは、昔の人が田畑を大切に守ってきたから。石を拾い、堆肥を入れ、草を取り、野菜を収穫。その野菜も豊作の年と不作の歳があって、来年のことを考え、また挑戦。

その田畑1枚1枚に色んな思い出がつまっていることだと思う。

徳島(特に藍住近辺)にはお墓がある田畑が多いのだが、それは大切な土地を守るために先人が作ったのでは無いかと言われている。それを今では宅地やショッピングセンターになるからと言って簡単に取り除いてしまうのだ。

 

先人の知恵と、先人から、今の農家が大切にしている田畑を大事にして欲しい。

 

農家は朝早くから、夜遅くまで一生懸命仕事しているのに、騒音や道路に落ちた土で苦情が来ることある。そりゃ土を落としたり、人が寝ているのに隣の畑がうるさかったら怒るのも理解出来ないわけではないが、自分達がいつも食べている野菜を一生懸命作ってくれているのに、と思う。僕は農業がしにくい町になってきたなと思う。

 

 

もう一つ、少し前藍住町議員選挙があった。

その時選挙ポスターを見て驚いたのは

 

“藍の町発展のために頑張ります”

 

はぁ?

Wikipediaにも「藍染は、徳島平野で行われるものが有名である。」と書かれていた。

見ての通り藍住町の“あい”はあの藍だ。

 

僕は藍が嫌いではない。逆に好きな方だ。もっと言えば藍色が好き。あれも伝統的は作物で先人の知恵がつまった製法で作られている。色々全国的にも有名だ。そして日本遺産にも認定されている。

 

でもみんな知ってるのか?藍住町で“藍”を栽培している畑などない、いや見たことがない(多分)。

藍染めをする“藍の館”というのはあるが。

 

https://www.google.com/search?q=%E3%81%82%E3%81%84%E3%81%AE%E3%82%84%E3%81%8B%E3%81%9F

 

日本遺産に認定された作物“藍”を推進する気持ちも分かる。でも人の毎日の生活、体を支えているにんじんももっと町を上げて守るべきではないのか?

僕が通っていた小・中学校の給食には毎日どこかににんじんが使われていて、やっぱりにんじんってそれだけ栄養もあるし、人間に必要な野菜なんだと思った。それだけじゃないけど、やっぱり町としても誇りをもつべきだと思う。

 

というかそれ以前に藍住町でにんじんを栽培をしているたーくさんの農家さんを守ろうという気はないのか?

 

僕から見た藍住町は、人口を増やすことしか考えてないように見える。さっきの選挙ポスターにも、“人が住みやすい町に!”とかそんなことしか書かれていない。藍を推進しているのも、藍で有名というのを売りにして、人を呼ぼうとしているのではないのか。まあ日本遺産を守ることも大切だ。

そりゃ人口が増えたら納める税金が増え、店とかもいっぱい来て豊かになり、いいことも沢山あるだろう。

でも、決していいことばかりではないと思う。

 

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一度宅地になった田畑は元の田畑には戻らない

                             (⬆️ここ大事!)

地上げした土を取っても、何十年も太陽に当たらなかった土では まともな野菜は作れないと思う。

だから大げさかもしれないが、宅地にするのも責任を持って欲しい。

 

そしてもう1つ問題なのが、結構な面積をしている農家さんは、ほとんど借りている田畑で作物を作っているということだ。

これはおじいさんが農家に土地を貸してるといういうパターンが多く、もしそのおじいさんが亡くなったりして息子にダイガワリしたら、息子は貸してる田畑を売ってしまう可能性がある。(お金は入ってくるし、自分は農業したくないし、農家に貸すにも農家との付き合いがないから)

※僕の周りの例

そうすると藍住町のことだから、一瞬で宅地になる。もし道が狭くて宅地に出来ないところでも、すぐに少し広い3m道路とかが出来きて、一瞬で宅地になる。

そしてその田畑が無くなる他、

隣の田畑が家になった場合、影が増え、作付け面積を縮小せざるを得ない、なんなら作るのを諦めなければいけなくなるからしたらこれは大問題だ。

 

でも何度も言うけど、徳島は

他の県にない特有の栽培方法

でにんじんを作り、

春にんじん出荷量日本一

 

これはほんとに凄いことだと思う。

 

 

 

と僕はいつも思ってるんやけど、僕は藍住町の住民ではないし、藍住町で、いや藍住町外でも農業してないし、ほんとに部外者やからこんなことを言うシカクはないのかもしれない。

それに、実際に藍住町の農家さんはそんなに宅地化のことを気にしていないのかもしれないと思うと、僕が考えすぎているだけなんかな とも思う。ほんとに僕の勘違いで、1点しか見えていないのかもしれない。

 

そして僕がこんなことを言ったとしても、どうせ何も変わらないことは分かっている。

 

でも将来農業するなら、藍住でしたいなと今のところは思ってるから、結構宅地になってしまったけど、もうこれ以上田畑を減らさないで欲しいな。それに今頑張ってにんじんを作っているにんじん農家さんに困って欲しくない。

 

 

反対面から、田畑を宅地にして生活している人や、建設会社の人、などのことを考えると、僕の希望(宅地化をやめて欲しいこと)はでしかないのかもしれないな。と思うと、人間が共存するのって難しいなと思う……